寒い時期の入浴介助でよくある光景が、入浴後に脱衣所で利用者の体を拭いたり服を着せたりしている時に「ここ寒いね~」と言われること。

せっかくお風呂で温まったのに脱衣所がヒンヤリしているせいで寒くなってしまうのです

場合によっては室温の差が原因でヒートショックを引き起こす可能性もあります。

そこで、入浴後、利用者にできるだけ寒い思いをさせないための対策をしましょう。

脱衣所を温める

最初の対策は、脱衣所を温めるという方法です。

これはよく言われるますよね。

脱衣所にエアコンがあればいいのですが、ない場合はヒーターなどを準備しましょう。

ただし、温風が体に当たらないように注意してください。

いくら温かくても温風は風です。
濡れた体に風が当たると体が冷えてしまいます

ですので、温風が出るタイプより赤外線パネルで温めるタイプの方が、濡れた体を冷やす恐れは少くなります。

浴室で体を拭く

もう1つの対策は浴室で体を拭くというものです。

これはオススメです。

入浴後であれば、当然浴室は温かくなっているはずなので、そこで体を拭いてしまおう、というだけのことなんですけどね。

いくら脱衣所を温めておいても、湯気で温まった浴室に比べれば室温は低くなります。
まして、お湯で濡れた体が冷えていくので、一層寒く感じてしまいます。

そこで、その温かい浴室で体を拭く。

さらに、服を着るところまで浴室でできればベストです。
脱衣所にいる時間が減りますからね。

僕は、体を拭き、服を着せ、車椅子に座ってもらうまでを可能な限り浴室で済ませるようにしています。

補則:断熱材を使う

補則として、脱衣所に限った話ではないのですが、断熱材を活用して部屋が冷えにくくするという工夫もできます。

僕は自分でいろいろ作るのが好きなので、下の写真のようなものを作りました。

これはホームセンターで買った断熱材を加工して、浴室の窓側に取り付けているのですが、浴室内の保温効果がかなり高まります

もっと簡単なものでも効果はありますので、参考にしていただければと思います。